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「抜歯してインプラント」と言われたら|歯を残す選択肢とセカンドオピニオンで確認したい5つのこと

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「抜歯してインプラント」と言われたら|歯を残す選択肢とセカンドオピニオンで確認したい5つのこと【新橋駅・内幸町駅】精密治療・予防重視の歯科|ヘルシーライフデンタルクリニック

「抜歯してインプラント」と言われたときに歯を残す選択肢を考えるイメージ画像|ヘルシーライフデンタルクリニック

「この歯は抜いて、インプラントにしましょう」——そう説明を受け、数十万円から百万円近い見積書を手にしたまま、判断がつかないままご相談にいらっしゃる方がいます。抜歯とインプラントは、選択肢のひとつとしては確かに有効な治療です。ただ、それが唯一の道なのかどうかは、また別の話です。

この記事では、抜歯を提案された歯を残せる可能性がどこにあるのか、そしてご自身で判断するために何を確認すればよいのかを、順を追って整理します。

「抜歯」の判断は、何を根拠に決まるのか

抜歯するかどうかの判断は、いくつかの要素を組み合わせて行われます。代表的なものは、歯根が割れていないか(歯根破折の有無)、歯として使える歯質がどれくらい残っているか、その歯を支えている骨がどの程度保たれているか、感染が根の先や周囲にどこまで広がっているか、といった点です。

ここで知っておいていただきたいのは、これらがレントゲンやCTの画像だけで機械的に決まるものではない、ということです。たとえば歯根破折は、画像に明確な線として写らないケースも少なくありません。歯質の残り具合も、実際に古い詰め物を外して顕微鏡で確認してみるまで、正確なところは分からないことがあります。

そのため、同じ画像を見ても、術者によって判断が分かれることが起こり得ます。「抜歯が必要」という説明が間違いだという意味ではありません。判断には幅があり、その幅の中でどこに線を引くかは、その医院がどんな設備を持ち、どんな治療を得意としているかによっても変わってくる、ということです。

精密な根管治療という選択肢

「歯の根が膿んでいるので抜きましょう」と言われた歯の中には、精密な根管治療(歯の根の治療)によって残せる可能性があるものが含まれています。

ここでいう「精密な」とは、主に次のような条件を指します。

・マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)で、肉眼では見えない根管の内部や破折線を拡大して確認する
・ラバーダム防湿を用い、治療中に唾液や細菌が根管内へ入り込むのを防ぐ
・歯科用CTで、根の形態や病変の広がりを立体的に把握する

これらを用いた自費の根管治療では、従来の方法と比べて良好な治療成績が報告されています。特に、過去に治療した歯の再治療(再根管治療)では、感染源を取り残さずに処置できるかどうかが結果を大きく左右するため、視野の確保と防湿の効果が出やすい領域です。

一方で、限界もはっきりあります。歯根が縦に大きく割れている場合、歯を支える骨がすでに大幅に失われている場合、歯ぐきより下まで深く崩壊していて土台を作れない場合などは、無理に残しても長くもたず、かえって周囲の骨を失うことにつながります。こうしたケースでは、抜歯を選ぶほうが結果的にご本人の負担が少ない、という判断になります。

つまり、精密根管治療は「どんな歯でも残せる魔法」ではなく、「これまで抜歯とされてきた歯の一部を、残せる側に動かせる可能性がある方法」だとお考えいただくのが正確です。

セカンドオピニオンで確認したい5つのこと

他院の意見を聞きに行くとき、何を尋ねればよいか分からない、という声をよくいただきます。次の5点を押さえておくと、話が具体的になります。

1. 抜歯の理由となっている、具体的な所見は何か
「もたないから」ではなく、「どの部分が、どういう状態だから」という説明を確認します。

2. 他に検討した選択肢と、それを見送った理由
根管治療、歯周治療、部分的な外科処置など、他の方法を検討したうえでの結論なのかを尋ねます。

3. 歯を残した場合の予後と、その見通しの期間
「残せるかどうか」だけでなく、「残した場合、どれくらいの期間、どんな状態で使える見込みか」を聞きます。

4. 費用の内訳
インプラントの見積もりに、骨造成や仮歯、被せ物、メンテナンス費用が含まれているかどうかで、総額は大きく変わります。

5. 判断を数か月遅らせた場合、何が悪化するのか
急ぐ必要が本当にあるのか、あるとすれば何が理由なのかを確認します。

ご相談の際に、前医からの診療情報提供書やレントゲン・CTの画像データをお持ちいただけると、より具体的にお話しできます。お手元にない場合でも、撮影した医院に依頼すれば提供を受けられることがほとんどです。

インプラントを「急がない」という考え方

インプラントは、失った歯の機能を回復する手段として有効な治療です。ただし、抜歯を含めて不可逆的な選択でもあります。一度抜いた歯を戻すことはできません。

埋入の時期については、慎重に選ぶ余地があります。ご自身の歯を使える期間を延ばすことには、噛む機能の面からも、後述する全身の健康という観点からも、意味があると考えられています。

ただし、時間が味方をしない状況もあります。感染が急性化して腫れや痛みが強い場合、感染が隣の歯や骨に広がりつつある場合などは、様子を見ることでかえって失うものが大きくなります。「急がなくてよい場合」と「急いだほうがよい場合」は分けて考える必要があり、そこを見極めるためにも、判断の根拠を確認しておくことが大切です。

歯を残すことは、お口の中だけの問題ではない

当院が歯の保存に力を入れているのは、単に「自分の歯があるほうが気持ちがよいから」という理由だけではありません。

お口の中の慢性的な炎症は、口の中だけにとどまらないことが指摘されています。歯周病と糖尿病の相互関係、動脈硬化性疾患との関連、誤嚥性肺炎のリスクなどについては、これまでに多くの報告があります。根の先の慢性的な感染も、体にとっては小さな炎症の火種を抱えている状態です。歯を残すという選択は、その火種をきちんと消したうえで残せているか、という視点と切り離せません。

また、噛む機能そのものも重要です。歯の本数と食べられるものの幅、栄養状態、さらには認知機能との関連についての研究も進められています。現時点で「歯を残せば必ず健康でいられる」と言い切れる段階ではありませんが、噛める状態を長く保つことが、生活の質を支える土台のひとつであることは間違いないと考えています。

裏を返せば、感染を残したまま無理に歯を保存することは、この観点からは望ましくありません。「残す」と「感染を断つ」は両立させる必要があります。

その場で決めなくて大丈夫です

抜歯かインプラントかは、その場で結論を出さなければならない性質のものではありません。判断の根拠を確かめ、残す選択肢も検討したうえで決めても、多くの場合は遅くありません。

そのうえで抜歯とインプラントを選ばれるのであれば、それは納得のいく選択になります。逆に、確認しないまま進めてしまうと、後から「あのとき他の方法はなかったのだろうか」という気持ちが残ってしまうことがあります。

当院では、マイクロスコープとラバーダム防湿、歯科用CTを用いた精密な根管治療と、歯の保存に力を入れています。セカンドオピニオンをご希望の方は、お手元の資料をお持ちのうえご相談ください。一緒に考えていきましょう。

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監修:手塚充樹(ヘルシーライフデンタルクリニック 院長・歯科医師/博士(歯学))

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